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2012/02/03 / phonda

かまたまごかけごはん

滑舌が悪いためか、「釜あげうどん」を注文したのに、「かま玉うどん」が出てきた。

初めて食べたが、あれはうどんって言うか、たまごかけご飯だ。味が。軽いショックを受けた僕は、その後、公園で iPhone アプリ『あざらし』を黙々とプレイし、気持ちを落ち着かせた。

小学生のころ、友人が過呼吸で倒れたときのことを思い出す。

友人は、僕たち数人と一緒に教室で遊んでいたところ、急に青ざめた顔で床に倒れた。誰も「過呼吸」なんてものを知らなかったから、その場にいた全員が「死神」でも見たように棒立ちとなった。

すぐにかけつけた担任は、分け入るようにして友人を抱き起こし、ポケットから取り出したシワシワのビニール袋を口元へとあてがった。

「(なぜビニール袋だし・・・・・・)!」

廊下にあつまった野次馬も、泣き出した女子も、それを追い返そうとしていたクラス委員も、僕も、一瞬で押し黙り、温泉まんじゅうのように静かになった。

安堵より、この教室ごと世界も大人もおかしくなって、もう戻れないのかもしれないという不安。曲がっていく景色。

あのときの奇妙な感じと、リアクションのとれなさ、恐怖、ナンセンスは、いまだ未分類の体験として僕の心に刻まれているが、「かま玉うどん」には、何かそれを思い出させるものがあった。

どうしてかは分からないし、美味しかったのだが。

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