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2012/01/12 / phonda

スクラルファート戦記

胃薬を買いに、ドラッグストアへ行った。

実際のところ、胃が痛いのかどうか、金縛りになったことのない人が、その「金縛り」状態を金縛りだとは思わないように、本当に自分は胃が痛いのか、自信のないまま、胃薬を買いに行った。

薬はレジの内側、店員の背面にズラッと並んでいたので、手っ取り早く、質問することにした。

「胃薬ってどうやって選んだらいいですかね」
「そうですねー、好みですね」

即答だ。そうか、好みなのか。なるほどねぇー、ほうほう、好みなんですね、あ、なるほどやっと理解できた。

って言うわけねえだろうが!

「・・・・・・」
「・・・・・・」

互いに、無言で4秒ほど固まっていると、店員にうながされる。

「どうぞ、中入っちゃっていいんで」
「え? あっ、じゃあ」

超アホみたいな言い方で、「え? あっ、じゃあ」とか言ってしまったことを悔いながら、するするっとレジ内に入らせてもらった。そのとき、急にお客の列ができ始め、店員はレジ打ちに戻り、僕だけが浮遊状態で放置された。

あーーーーーーっ! またやってしまった。ハメられた。

ここまでの流れを知らぬ人が見たら、どう見ても僕は、「店のシステムが分かってない野蛮な人」ではないか。レンタルビデオ店で「パッケージごと10本ぐらいレジに持ってきてしまう蛮族」ではないか。

狭いレジのなかで、自分を呪った。

そして胃のあたりにリアルな痛みを感じ、これはやっぱり胃痛であると確信したのである。

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